空き家の除却に対する補助金

空き家の管理には手間も費用もかかるため活用していないのであれば解体してしまうのがおすすめですが、家屋の状態によっては解体費用が高額になってしまいます。
そこで自治体や国からは空き家の除却について補助金制度が公開されており、うまく活用することで費用を抑えることができます。

老朽危険空き家解体補助金

老朽危険家屋解体撤去補助金制度とは、倒壊のおそれが高い家屋の解体に利用できる制度です。
家屋が倒壊すると通行人や隣人に危険が及ぶ可能性が高く、倒壊しなくても景観が悪くなることで人気のないエリアになってしまいます。
そのため老朽化した空き家はなるべく早く解体してもらいたいという意向があり、各自治体は解体費用の一部を補助金として負担することで解体を斡旋しています。
この制度は簡単な申請をするだけで利用できることから、築年数の古い空き家を所有している人は自治体のホームページをチェックしてみましょう。

老朽危険家屋解体撤去補助金制度の上限

老朽危険家屋解体撤去補助金制度は最大100万円が上限となっており、さらに工事費の10%までというように割合も決まっています。
こうした補助金額は自治体によっても異なるため、空き家がある自治体に相談することをおすすめします。

木造解体工事補助金

木造住宅解体工事費補助金は資格保有者が家屋の耐震診断を行い、倒壊の危険性が高いと判定された場合に利用できる制度となっており、倒壊しそうな住宅が対象となります。
この制度を利用することで工事の一部費用を補助金で補うことができ、さらに木造住宅の耐震補強工事にも利用可能です。
補助金額は工事費用の割合は自治体によって異なりますが、補助額は最大30万円〜50万円、工事費用の割合は20%〜50%になるケースが多いようです。
なお、この補助金制度を利用する前に老朽危険家屋解体撤去補助金制度や木造住宅耐震改修費補助金、木造住宅シェルター整備費補助金を利用した場合は対象外となる可能性があります。
そのためどの補助金の利用が最適なのか慎重に判断する必要があるでしょう。

建て替え費補助金

旧耐震で耐震診断の結果「倒壊する可能性が高い」と判定された場合、耐震性や耐久性、省エネ性が高い家屋に建て替えするための費用を補助金で一部賄うことができます。
この制度は「建て替え費補助金」という名目で各自治体から公表されており、当該建築物の保有者もしくは所有者の2親等以内の親族が居住することが条件です。
工事に対する補助金の23%相当、最大60万円の補助を受けることができることから、空き家を建て替えして居住を検討している人におすすめの制度といえるでしょう。
ただし自治体によっては空き家があるエリアによっては利用できないケースを定めており、土砂災害特別警戒区域や街づくり計画外に指定されるエリアは対象外になることもあるためチェックが必要です。

スベスト除去に関する補助金

アスベストは健康被害を引き起こす可能性があるため住宅に使用することは禁止されていますが、法律が施行される平成18年よりも前に建築された空き家はアスベストが含有している可能性があります。
そのため築年数が古い空き家が倒壊するとアスベストが飛散するおそれがあり、近隣住民の健康被害が懸念されます。
そこで国や自治体からはアスベストの調査と除去について支援事業が公開されており、吹付けアスベストもしくはアスベスト含有吹付けロックウールの除去や囲い込み、封じ込めが対象の工事です。
補助率はどの自治体でもおおむね工事の50%になるようです。

ブロック塀等撤去費補助金

「地盤からの高さが1m以上」もしくは「コンクリートブロック、レンガ、大谷石等の組積造の塀」を撤去する場合に利用できる補助金制度があり、ブロック塀等撤去費補助金制度と呼ばれています。
この制度はブロック塀が面している道路や通路によって補助金額と補助率が異なり、次のようになります。

道路・通路補助率補助金額の上限
公共施設の敷地・道路に面するもの2分の110万円(5,000円/㎡)
通学路4分の315万円(7,000円/㎡)

なおこの支援制度を利用するためには必ず工事着手前に決められた形式で交付申請の手続きを行い、完了後に申請者は実績報告書を提出しなければなりません。
万が一工事を先に実施しまうと補助金を受けられなくなってしまうため、注意しましょう。

空き家の増加を食い止めるために国や自治体は空き家対策として補助金制度を公開しており、空き家の所有者が有効活用の促進や家屋の解体を検討しやすいよう斡旋しています。
これらの制度を利用することで費用を抑えることができるため積極的に利用すべきですが、自治体によって条件や工事内容、補助率、補助金額が異なるため注意が必要です。
そのためまずは空き家がある地域の自治体に相談し、どのような制度を利用できるかチェックすることが大事です。

空き家でお困りの事があればご相談ください。

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